本文へスキップ

使い易く 慣れ易い 遠近・中近・近々両用眼鏡 を作るために。

快適な遠近両用メガネを作る為の

初心者向けアドバイスHP

(26)累進レンズ設計グレードの基礎知識とは?

遠近両用・中近両用・疲労軽減系のメガネレンズの設計

(補足)お客様のご質問への回答編 (回答編の目次は、ココをクリック。)


便宜上『遠近両用メガネの設計』を3つのランクに分類しました。
これは『中近・近々両用眼鏡』・『疲労軽減系累進レンズ』共通とお考え下さい。


設計名 レイアウト比較 ご説明
具体的レンズ名入
スタンダード
設計

(片面設計)

…2種類あり

・外面設計
・内面設計



※外面設計と内面設計の
 どちらが優れているか?

 HOYAでは、以下の評価順。

 (1)新型外面設計
 (2)内面累進設計
 (3)外面累進設計

レンズの片面に
遠・中・近をバランス
よく分布させた設計。

所謂、片面累進設計。

HOYAでいえば、
ニューサミットや
サミットプロが該当。

アップグレード版の
サミットプレミアムは

両面複合設計研究を
フィードバックした

片面再設計レンズ。
ハイグレード
設計


☆主に非球面の累進設計。

 乱視のパワーロスが減り、
 明視できる範囲が広くなる。

「歪みの低減」と
「より広い視野」
(明視視野)を
求めて設計。

両面非球面化により
度数ロス面積を減少、
見え方を向上。

シンクロ設計が該当。


両面非球面要素あり
両面複合に近くなる


エクセレント

ハイエンド
設計

両面複合設計






レンズの表と裏面に
様々な設計を複合化。

メーカーサイトの
詳細をご覧下さい。

メーカー説明ページ
ジャンプします。
 インディ
ビジュアル

ハイエンド設計
   装用条件(主に前傾角
・そり角・
角膜頂点間距離)に
あわせて度数を補正

製作レンズシェイプに
あわせて最適の度数分布をデザインする。

 



※形状比較の図は、分かり易くするため、デフォルメしています。

 本当の分布図とは異なります。


※スタンダード設計(片面累進設計)は、さらに2つにも分類可能。
 『外面累進設計』と『内面累進設計』で、長所・短所は表裏の関係。


⇒ユレ歪みが少なくなりやすく、眼の回旋が多く必要な『内面累進設計』と
 ユレ歪みが比較すると大きく、回旋は少なくてすむ、『外面累進設計』。


〈 内面累進設計・外面累進設計の優劣 〉



最近の片面累進設計は、内面累進が流行で、メーカー押しになっています。
というのも、外面だけしか作っていなかったメーカーが、内面累進設計を新発売。



当然、同じメーカー内では、内面累進設計のほうが優れていて当然です。


ただ、外面累進設計の方のメリットを追求した新型の外面累進設計と比べた場合、
「(別メーカー)の外面累進が使いやすい」なんてことがあります。


単純比較は、同じメーカーの中でした方が正確です。



…直近の外面累進は改良が重ねられ、歪みも少なくなりました。
…しかも、眼鏡のデザインの流行が小さくなってますから、元々歪みが少ないし。
…本当に、メーカーも違いを出そうと一生懸命なんです。(*´ω`*)






▽上の自作設計別グレード表には、スタンダードからエクセレントまで分類。

 HOYAの具体的なレンズ名を入れています。

 いま、一番見やすいレンズは、HOYAさんだと「極キワミ」です。
 出来上がってきたレンズを拝見すると、本当に歪みが少なくなってます。

 他のメーカーもこれに似た感じで、レンズ設計でランク分けされています。


 では、各設計をHOYAレンズを例に補足説明していきますね。(^^)/


(1)【スタンダード】設計


【スタンダードタイプ】は、長年そのメーカーの主力レンズになっています。
オーソドックスな設計で、所謂『ロングセラーレンズ』が、このタイプ。


HOYAの場合は、10年以上も継続販売した「サミットプロ」の後継品として、
新しいハイグレード設計として「サミットプレミアム」が発売されましたが、


これがおそらく今後のスタンダードになるということで、値上がり分を吸収。
当店ではサミットプロの据置価格で、サミットプレミアムを販売しています。


◆【 スタンダード設計がお勧めのお客様 】


加入度数の少ない『遠近初心者』や『コストパフォーマンス』重視する方
きちんとした技術で調節をすれば、現役バリバリのレンズです。(^-^)


※同じレンズで、累進帯が『ロング』と『ショート』の何れかを選べます。
(同一価格)


⇒サミットプレミアムは、『従来スタンダード』より近用部分が見やすいく、
 『小さなフレームで遠近両用メガネを作りたい方』にもオススメです。



(2)【ハイグレード・タイプ】設計


【ハイグレード・タイプ】は、『スタンダード・タイプ』の改良版。
『歪み』を軽減させて、明視範囲(視野)も広げています。


◆【 ハイグレード設計がお勧めのお客様 】



『歪みを減らした分、明視面積を増やした』レンズなので、
[ 加入度数が強い方 ]・[ スタンダードより 歪みを減らしたい方 ]にお勧め。

 
※このレンズも、累進帯の『長・短タイプ』のいずれかを選べます。


◇【両面非球面設計】になると、

 「レンズ中心から周辺部への度数誤差を減少」させて、
 「歪みの低減」による「明視範囲の拡大」がされるメリットがあります。

⇒『乱視や球面度数の強い方』や
 『両面複合設計に近い見え方』をご希望の方にお勧め。



〔注意点〕
  • 両面非球面設計遠近両用レンズでも、基本設計が違うと性能が全く異なります。
    例えば、HOYAのアリオスTF(旧)とサミットTF(新)では、全く違います。
  • HOYAのオリジナル設計で、シンクロ設計が発表されましたが、簡単に言えば、両面非球面設計の要素を含む、両面複合設計に近い設計といえそうです。



(3)【エクセレント or ハイエンド】-最上級設計レンズ


【エクセレント・タイプ】以上は、特許設計の両面複合設計を施しています。


・ お客様の度数や瞳孔距離、作業距離データー。
・ 製作フレームのカーブ・サイズ等のデータ入力。
 これらを受注端末から送信して、データを最適化して製造します。


【ハイエンド・タイプ】は、累進レンズ調整のためのフィッティングが難しい、
不可能なフレームで製作の時は、【個別の特殊な設計】で非常に優れています。

昔のレンズ名で表記するとこんな感じです。(" i "がつくのがハイエンド品。)

◆ [ きわみ ] >> [ みやび ] > [ のぞみ ] > [ Wellna ] >> [ シンクロ ]



【 レンズランクの ご提案ポリシー 】


【スタンダード品】はサミットプロでしたが、販売終了することになった時から、
【ハイグレード品】として販売していたサミットプレミアムをお勧めします。


◇メーカーは値上げ。でも当店はサミットプロと同価格で販売しております。
※実質値下げで対応したことになります。


性能的に、プレミアムの方が近用部分も見やすくなっていますし、
将来的にこのモデルがスタンダードな設計になると思います。


基本的には、まず【スタンダード品】をかけた体験を基準にしてから、
続いて、上位レンズ【ハイグレード】や【エクセレント】を体験して頂きます。


「違いを感じるか?」や「価格差にに見合ったご満足を得られているか?」を、
お客様に御判断して頂くことをポリシーとしております。


満足できるものかをじっくり試してから。冷静に判断できるように。
それが『お客様のご満足』に繋がっていくので大事なのです。 (^-^)


◇なお、適切な度数設定+フィッティング等の技術やメンテナンスを怠ると、
 高性能レンズであっても『スペック以下』の性能になります。


→当店でごの購入眼鏡の『かけ具合のお直し』等は、
 部品代のかからない限り、無料でアフターサービスしております。


(回数制限などはございませんので、ぜひ積極的にご利用下さいませ。)


→他店様でも、自店で販売した眼鏡のアフターサービスを行っています。
 ぜひお買上げ後も、お客様ご贔屓の眼鏡店を積極的にご利用下さい。 (^-^)


【 当店のお奨めレンズ 】


メールなどでよく頂く質問に、『お勧めのレンズは何?』というものがございます。


累進レンズシリーズ設計(『遠近両用眼鏡』・『中近両用メガネ』レンズ)は、
各メーカーで異なります。



当店は、高性能レンズのメインはHOYAさんなので、他メーカーのことは除いて、
ご予算的によろしければ、【両面複合設計】タイプと申し上げておきます。


…両面複合設計の説明は ココ をクリックしてご覧下さい。
…私見でお勧めのレンズはココ をクリックしてご覧下さい。


レンズを決める際、可能な限りのお客様にはテストレンズでの体感を通して、
コストパフォーマンスを熟慮して、ご自身の判断と責任でご選択下さい。


薦められるままに作ってもよい眼鏡にはなりません。
価値を確かめながら決定してくださいね。(^^)



☆彡 関連項目:〈 各種累進メガネにあうフレーム縦幅 〉 ⇔クリックでジャンプ

☆彡 関連項目:〈 お勧めの遠近両用・中近両用レンズは? 〉⇔クリックでジャンプ

Twitter