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使い易く 慣れ易い 遠近・中近・近々両用眼鏡 を作るために。

快適な遠近両用メガネを作るための

初心者向けアドバイスHP

(5)【今、遠近両用眼鏡が役立っています。でも…

2本目の『新たな累進メガネ』を併用・作りたい


◇「『中近両用眼鏡』と『別設定の遠近両用眼鏡』。
 『少し長めのデスクワーク用』には、どちらがお薦めですか?」


遠近両用眼鏡』を使いこなした上で、デスクワークが多いお客様から、
こういった種類のご相談をよく受けます。


今後も同様のご質問が増えると考えられますので、
1本目が必ずしも遠近両用に限らず、他の累進メガネレンズにするか?


「 さらに2本目の累進レンズをどうするか? 」[ 簡単な事例集 ]を作ってみました。


【 簡単な事例集 】 - 本当はもっと複雑ですが… -

1本目の
累進種類
2本目に選択する累進レンズ と 設定例
遠近両用 中近両用 近々両用
遠近両用 ★遠近の見え方が、
 基本的に快適な方。

事務向きの設定の
 遠近両用
を希望

→近遠両用設定
→中近重視型遠近

・目の保護用の
 遠近サングラス
・予備も兼ねた
 調光遠近両用眼鏡
・事務系の見え方
 強化と歩行の両立
 
・掛け替えも
 回避したい方向き

→やや遠用重視設定
→やや近用重視設定
・着席のまま、
 仕事したい
中近両用 ・既用中近両用だと
 遠方が補えない
⇒中近重視遠近

・室内・オフィスと
 外回りで使い分け
⇒汎用型遠近両用

・目の保護に調光の
 遠近サングラス
・遠近に効用を
 あまり感じない
⇒デスクワーク重視
 設定の中近にする

・遠方比率の高い
 中近も持ちたい方
⇒遠用強化型
→中近重視型遠近

・逆に遠方を考えた
 中近両用にする
近々両用 ・事務と外回り系で
 使い分けの方
⇒汎用遠近両用など
・外で眼鏡を掛ける
 ことが無い方で
 室内のみ使いたい
・奥行き距離が
 現在と異なる

 近々両用を
 希望。



※お客様がイメージしやすくなるよう簡単に書いています。
 現実的なコンサルティングの結果を踏まえて適性を考慮してご提案しています。


※レイアウト設定や累進帯長を変えて実現できる眼鏡もあれば、
 高性能設計レンズで可能になるメガネもあります。


★ご提案させて頂く内容を全て書いたわけではありませんし、
 羅列すると読みにくくなるので、一部に絞って記載しております。


★「遠近両用の見え方」や「中近両用の見え方」は微妙に違います。
 同じ物を見ても、度数分布が違うため、網膜に映る情報が異なり、
 脳で画像化されるプロセスがことなります。

  
物が見えているのは、物に反射した光を脳がどう感じるか?で、
画像化しやすい情報がどちらの見え方は人それぞれです。


『中間距離位の見えれば良い方』や『遠方を明視すると負担になる方』は
「遠近両用は見えるけど、[疲れる]とか[使いにくい] と感じやすいです。


【 具体例 】


☆あるお客様が現在『遠近両用眼鏡』の14ミリタイプをご使用中とします。
 この場合の候補となるレンズの特性を下のイメージ図で確認しましょう。

相談開始時点では、「遠近両用」か「中近両用」を検討しているとします。
まず、其々の度数分布を簡単に確認します。




選択
レンズ
設計上の
メリット
メリットを
得やすい方
更にカスタマイズは
遠近両用
11mm
タイプ

累進帯11ミリに
短くすると、

14ミリより
近方の度数域が
広がる。

累進レンズ使用時
[視線移動]や
[首の上下運動]が
苦手な方。

中間度数が
あまり必要でない
お客様

「近遠両用メガネ」
 呼ばれるような
高めの
アイポイント設定。

遠方視を重視、
満足したい方は、
遠近14ミリタイプ。
中近両用
23.5mm
タイプ

累進帯が
長い為、
歪みが減少、

横に広がりが
増加します。

中近用度数に
ゆとりがあり

度数領域が
広く取れる。

長時間の
デスクワーク・
遠方視は
ほぼ不要の方。

遠近両用だと
首が痛くなる方。

累進帯の
20ミリタイプや
「遠方重視中近両用」
「中近のような遠近」


上位設計レンズも
あり。



◆相談例の1つで、該当の方は、『ご自分がどのタイプか』をご確認頂ければ、
 大体の方向性はご判断頂けると存じます。


→補足説明をしておくと、上記の事柄を頭の片隅において、
 ご購入店舗で『テストレンズ装用』じっくりして決定することを推奨。



◆なお当店では、『お客様のご使用中の遠近両用眼鏡の度数』を考慮して、
 視力測定後、【中近両用メガネ】のテストレンズをかけて頂きます。


 お客様に『遠・中・近』の見え方をご体験頂き、使い勝手をお伺いし、
 遠方に不都合が感じた場合、次に【 遠近両用 11mmタイプ 】をテスト装用。


 最後に、お客様にどちらのレンズを選択するか決定して頂き、
 お客様の『視線移動』や『使用時のクセ』などを考慮して、


 お選び(またはご持参頂いた)眼鏡のプレ・フィッティングを行い、
 累進レンズのアイポイント(装用時の眼の位置)慎重に決めます


 眼鏡作りの「肝の部分」になり、製作眼鏡店(スタッフ)に左右されます。
 ご贔屓の眼鏡店で、ぜひご相談されることをお勧めします。


 ▼余談▼


『アイポイントはどれくらいの位置が普通なの?』と
各ページ下メニュー内の『お問合せフォーム』からご質問を頂きました。


統計的に考えれば、『累進レンズのEye Point』の平均値はありますが、

『使い方(目的)と掛ける時の癖』と『選択フレーム』、『選択レンズ』などの
『複合要因』で決定するため、個人差で平均値に数ミリの上下幅が出てます。


実例を挙げると、レンズの中央部分の場合もありますし、
中心から6mm上げた方が調子のよい方もいらっしゃいます。

また、逆に掛け方の癖などから、中心から数ミリダウンする場合もあります。


『アイポイント』と『フィッティング』を工夫することで、
同じ度数の遠近両用眼鏡で、メリハリある使い分けのできる眼鏡も作れます。


∇『他店製作眼鏡』を拝見する際、どんな意味や意図で、眼鏡を作ったか?』を、
 私は必ず考察した上で、新しい眼鏡のアイポイント設定を心がけています。


→前の眼鏡店(スタッフ)の思い入れを感じることもあります。
 そういう意味でも大事に眼鏡をお作りしたいです。


……お客様のご質問への回答編 (回答編の目次に戻るには、ココをクリック。)

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