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使い易く 慣れ易い 遠近・中近・近々両用眼鏡 を作るために。

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初心者向けアドバイスHP

(2)『遠近両用レンズ』と『疲労軽減型累進レンズ』の違い

『遠近両用レンズ・疲労軽減型累進レンズ』の共通点



【『遠近両用レンズ』と『疲労軽減型累進レンズ』の違いは何?】という
ご質問が多かったので、この章でお答えをしておこうと思います。


『遠近両用眼鏡レンズ』と『疲労軽減型累進レンズ』の違いの前に、共通することは、
何れも『見た目の境目なし』の『度数が徐々に変化していく』累進レンズであること。


 先ずは、この共通要素である『累進レンズ』について補足説明を致します。



@【累進レンズ】の度数変化の基礎知識



★累進レンズ復習:見た目の境目がなく、上から下へ度数が変化していくレンズ。
 累進レンズ特徴:度数変化させる際、周辺部に歪みが生じ、ぼやける部分が発生。

☆加入度数:レンズ上部の度数を基準に、下方に加え入れていく度数のこと。
→素人のお客様の間では、老眼度数といわれることもあります。


・ 【加入度数】が強くなると、歪みが増えて、【明視範囲】が狭くなる。
・ 【加入度数】が少ないほど、【横方向への明視範囲】は広がる傾向がある。


・ そして『歪みを感じにくくする』には、 『度数変化を緩やかにする』か
 『明視範囲を増やす設計を加える』等の方法が考えられます。



A【眼の使い方・クセ・画像化】



〈目の使い方・癖〉

・ 【若い頃】は、見る方向にさっと顔を向けることも簡単にできる。
 顔を動かさなくても、物を横目で見ることがしやすい。

・ 【年を重ねて】運動機能が衰え、顔を物の方向に向けることが難しくなりがち。
 「顔を向けてみる」より、横目で物を見る癖がついてしまい、見難くなる事もある。


〈画像化〉
・ものを見る=脳で知覚する。目から入った光が、網膜というなのスクリーンに投影。
 三角の形が網膜に映ると視神経が情報を脳に運ぶ。 画像化は脳で行われます。


→経験的なものや視力状態によって、画像化するときのプロセスが違うので、
 人によって、遠近が慣れやすいと感じる人とそうでない人がでます。



B【遠近両用】と【疲労軽減型】レンズの違いは?



ハイグレード設計・遠近両用眼鏡レンズ

眼精疲労軽減設計・累進レンズ
加入度数 : +0.75 〜 3.50 加入度数 : +0.53 or 0.88
累進帯 : 14 or 11mm 累進帯 : 14 mm

「 サミット プレミアム 設計 」

加入度数が幅広くなることを前提に、
高加入度数+3.50まで対応可能。

高加入度数でも明視可能面積を増加、
BOOM設計開発のノウハウを流用。

従来外面設計よりも、見える幅が広がっています。

「バーティカル・アスフェリック設計」

加入度数が弱いことを前提に設計、
非球面化による累進設計が特徴。

ある程度顔を動かさなくても、
視線の運動だけでも見えるように。

【 シンクロ・アシスト 説明サイト 】
https://www.vc.hoya.co.jp/products/synchro/assist.html

☆同じ累進レンズでも設計が違うので、網膜に映る像は異なります。
 一番の違いは、高加入度数も念頭に入れたか、弱加入度数用の設計であるか?

→加入度数が、遠近と疲労軽減系では、全く違います。
(なお、累進帯の長さはHOYAの数値です。)


☆お客様によって、脳で像を映像化するに、どちらの方が違和感を感じないかは、
 人それぞれなので、どちらが設計として優秀かよりも、
 単純に実際どちらが使いやすいかで、考えたほうが良いかも知れません。



C【実際の見え方】について


☆当店は『設計の違い』体感して頂く為、テストレンズをご用意しております。

 例えば、遠方度数を『同度数』、(本当は加入も同じ度数で試したいのですが)

 【サミット設計14ミリ】の【+0.75】加入と、
 【疲労軽減型の設計】の【+0.53】加入をテストレンズで比較しました。

 理論上も【加入度】が少ないほど、『歪みが少ない』と感じやすいものであり、
 掛け比べををすると、歪みの少ない【軽減型】をお選び頂くことが多いです。
 (加入度数が弱いので、当たり前といえばそうですが…。)


 しかし、理論と逆にABで述べた【眼の使い方】と【脳の画像処理】の関係で、
 歪みにくいはずの【軽減型】より【プレミアム設計】を選ぶ場合もあります。

 歪みを脳で修正する際に、元となる『度数分布』が、
 『プレミアム設計』の方が楽だったというという可能性が高いです。


 単純にどちらかが慣れやすいか、見やすいかで選んで頂くのが一番です。

 該当する皆様も、お気に召された店舗にテストレンズがあれば、
 『遠近両用レンズ』と『疲労軽減型レンズ』をテスト装用して下さい。^-^



……お客様のご質問への回答編 (回答編の目次に戻るには、ココをクリック。)

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