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使い易く 慣れ易い 遠近・中近・近々両用眼鏡 を作るために。

快適な遠近両用メガネを作る為の

初心者向けアドバイスHP

(4)【 オススメの遠近両用メガネレンズ 】

中近両用メガネレンズのおすすめも書きます。



「『スタンダードレンズも性能を引き出せれば、十分性能が良い』と
書いているけど、本当にオススメのレンズはないの?」とのご質問。


現在もメーカーは、より高性能なレンズの開発に努めています。


私も実際にレンズを掛けて、その効用を自分なりに評価していますし、
確かに価格の高いレンズは、使い勝手も良くなっています。


★ただ性能の向上を実感できるかは、お客様の個々の感覚に左右され、
 適応能力が高い場合や弱度数の場合は、優劣を感じないこともあります


誤解のないよう記しますが、よほど酷い設計をするメーカーでなければ、
スタンダード品の性能も、昔よりは、良いものになっているはずです。


以上を踏まえ、ご紹介するレンズは、スタンダードタイプのテストレンズを装用。
見え方に不安がある、より見やすい状態をご希望の方へのアドバイスになります。


繰り返しますが、お客様が下位のテストレンズで体感した上で、

『上位レンズへのランクアップをするだけの価値があるか』を、
お客様に最終的なご判断を頂きます様、お願い申し上げます。(^^)




① 遠近両用 メガネレンズ 編



◆ レンズラインナップのご説明




【2023年6月時点】
  1. HOYAのレンズの【最高級レンズ】は、-キワミ-です。
    [ Trinity ]の後継、ハイエンドクラスの、カスタマイズ性の高いレンズです。

    極 説明サイト: HOYALUX 極 | HOYA ビジョンケアカンパニー

    ⇒バリエーションが豊富で、かなり自由にカスタマイズできます。
     本当に、あまりに多いので、選ぶ方が大変迷います。(*´ω`*)

     そこで「極(きわみ)セレクター」というアプリを使い、お客様の
     ライフスタイルにあわせたデザインを選択することができます。


    ※カスタマイズ性が高く、前傾角、左右差なども考慮する、
     両面複合設計の中のインディビジュアル系レンズは、他に


     「雅(みやび)」と「望(のぞみ)」がありますが、[ 極(きわみ) ]は別格。
    ⇒「雅」は[ Msi ]、「望」は[ Lsi ][ Jsi ]の後継レンズのようなものです。


     [ 極 ]を別格にした理由は、例えば[ Lsi ]は、[ LSV ]がベース設計。
     極みのみに施された3つの設計が揺れや歪みを軽減します。

     高加入度数のお客様にとっては視野の確保が一番しやすいレンズです。

     その中、[ 極 ]は、発展系で見え方がさらにクリアになっているからです。


     そして性能順は、きわみI>みやび>旧MSV>のぞみ>Wellnaになり、
     [ きわみ ]は、現在の設計比較の中で、最上位のベース設計を持ちます。

    ※よくNIKONさんのAIシリーズとの違いを聞かれます。
     例えばNIKONさんの最上級モデルがシープラウドセンチュリーAIです。
     (2023年3月現在)

     「極」も「シープラウドセンチュリーAi」どちらも個別化設計のため、
     ほぼ同じ度数レンズで見てみましたが、多分好みの問題だと思います。

     というのも私の場合は、中間や近くが見づらく感じたんです。
     (わずかな差だと思うんですけれども)
     
     メーカーによってハッキリ見せる部分が微妙に違うため、その系統の累進に
     慣れるとハッキリ見えることで、違和感に繋がることもあるのでしょう。

     そのちがいだと思っています。
  2. ★次に調整ができるフレームをで製作する場合、
     非常に見やすいレンズは、[ 雅 - みやび - ]です。
    https://www.vc.hoya.co.jp/products/progressive/miyabi.htmll


    旧MSVのインディビジュアルBOOM設計の位置づけで、
    ライフスタイルにより、主要設計を3タイプから選択可能。

    MSVの累進帯は、3種類でしたが、
    [ 雅 ] - みやび -では、累進帯が6種類選択できます


    ブランド的には、[ Trinity (トリニティ)]の普及版的で、
    [ iD ]の後継で、[ iD ]より少し高く、トリニティより安価です。


    【ID】よりも間違いなく、スッキリ見えます。

    そしてインディビジュアルの三番手ですが、フレームの装用条件
    (前傾角、そり角、角膜頂点間距離)が調整できないフレームなら、

    「望」(のぞみ)にはしておいた方が、ウエルナで作るよりも
    快適になることは間違いないと思います。

  3. Wellna(ウエルナ) シリーズ( ^ω^ )
    (【 Wellna シリーズ 】のメーカー説明は、ここをクリックして下さい。)


    レンズ設計は、HOYAが特許を持つ≪両面複合設計≫を採用。


    [ Wellna(ウエルナ)]は、お客様の口コミ、指名多かった、HOYA[ FD ]と、
    その[ FD ]の後継で、リピータ率の高い[ LSV ]、[ JAZ ]の後継レンズです。


    【歪みの緩和】に優れていて、【回旋運動の上手く出来ない初心者】や
    【加入度数が強い方】に遠近両用メガネレンズとして、オススメです。


    ユレや歪みの少なくなるのは、遠方と近方にそれぞれ別々の設計を施すため。
    回旋運動が小さくなった分の補助は、光学的作用行ってくれます。


    Wellna シリーズ 】(極・雅・望も含めて)の構成
    ・Field → 遠近両用レンズ(汎用)
    ・City  → 遠近両用レンズ(中近重視型)
    ・Room → 中近両用レンズ

    ※Field(フィールド)には、さらに2つの設計を選択可能です。
    ・ハーモニー:遠から近までのバランス重視。歪みの少ないFDの設計。
    ・クラリティ:遠方が見やすくする設計です。


    ※【 HOYALUX FD 】とは、宣伝なし、口コミで指名があったレンズで、
     【両面複合累進設計(BOOM設計)】の開祖【ID】の普及版です。

     HOYAさんは、CMを打っていなかったし、
     口コミ書き込み代行もない時代で、純粋な口コミでの指名でした。


    「高加入度になっても広い視野を希望。」、「目の運動能力が弱っている。」
    そういう方から、一般ユーザーまでご愛用頂いております。


    私自身がこのクラスのレンズを快適に使っているので、
    本当に安心して、おすすめできるレンズです。(*'ω'*)



  4. 〈両面複合設計・ウエルナ・シリーズ〉の次に、見やすいレンズが、
    HOYALUX Synchro - ホヤラックス・シンクロ - 】です。


    「両面複合設計に近い見え方」、「両面非球面設計よりよく見たい」、「乱視などの強い方」、「片面累進よりも明視面積を広げたい」方に、お薦め。


    【 両面シンクロ設計 】の説明 : https://www.vc.hoya.co.jp/products/progressive/synchro.html


    Synchro シリーズ 】の構成
    ・Field → 遠近両用レンズ(汎用)
    ・City  → 遠近両用レンズ(中近重視型)
    ・Room → 中近両用レンズ


    従来の両面非球面設計レンズとの大きな違いは、基本設計の向上の他に、
    JAZのような中近重視の遠近両用が選択できるようになったことや、


    両面複合レンズでしか対応していなかった、
    「エルゴノミック・インセット設計」ができることです。


    ※エルゴノミック・インセット設計とは…:
     HOYAの特許設計、両面複合設計で標準装備の設計で、

     お客様ごとに異なる、度数別・PD別のインセットの最適化し、
     スムーズな見え方とより広い視野を計算して作れることです。


    なお、シンクロは、元々テストレンズが存在しないので、
    厳密な直接の体験比較ができないので、


    サミットプレミアム系とJAZ、LSV系のテストレンズを体験して比較。
    両面複合系に近いほうが見え方がお好みの方にお勧めします。


    ちなみに、NIKONさんのロハスセブンとどちらが見やすいか聞かれた
    ことがあるのですが、個人な感覚ではシンクロの方がよいと思っています。

    感覚だけで自信があまりなかったのですが、他の眼鏡屋さんがメーカー別
    比較をされる動画を最近見た中で、ロハスセブンとシンクロの見え方比較が
    ありました。ロハスセブンが総合的に良いというものでした。

    総合的な企画力、対応力などでロハスセブンが勝っていましたが、中身を
    よく見てみると、見え方はシンクロの方が良かったんです。

    自分の感覚がある程度あっていたのをホッとしたことを思い出しました。

  5. 〈シンクロ・シリーズ〉の次がサミット・プレミアム


    従来の外面累進設計【サミット・プロ】(廃盤・生産終了)との違いは、
    〈両面複合設計〉で培ったノウハウを導入、遠近ともに視野を広げたこと。


    古い設計がベースになっている非球面設計の遠近両用レンズと、
    新型の外面累進設計レンズのどちらが見やすいかという比較は、


    感覚・好みに個人差があるので、全員にあてはまることはありませんが、
    私が作って感じたのは、プレミアムのほうが、特に遠方がすっきりでした。


    …旧型外面累進設計より歪みを減らし、遠近ともに明視面積を広くしました。
    (他の片面累進と比べて11ミリTypeでは近くが見やすく感じました。)




【 お勧めの遠近両用レンズ 】( 2019.06.24 時点 )



年齢と共に『眼の回旋運動が減少している』遠近上級者から、
回旋運動に不慣れ、上手く出来ない初心者まで、


幅広く使いやすい、〈両面複合設計〉のレンズが、私的には一番のおすすめ。


歪みや揺れの感覚が少なくて、慣れやすかったのと、
運転時の見え方が、両面非球面設計累進よりも、すごく見やすく感じます。


ずばり、ご予算があえば、【 Wellnaウエルナ・シリーズ 】です。( ^ω^ )
(勿論更なるスッキリする見え方をお望みですと、〈 のぞみ 〉がお勧め。(^^) )


※[ Wellna Field ]の定価を聞かれますが、オープン価格化で定価が存在しません。
 今もメーカーが価格表を配布しますが、オープン価格表の一例としてです。

 なお、昔の定価表を見ると、FDが「73,440円」(消費税8%計算)になります。。


※なお、デスクワークなど多めの方にご愛用頂いている、JAZの後継レンズとして
 [ Wellna City ]屈折率1.60も、[ Field ]と同価格です


☆LSVもJAZには特徴があって、その特徴にあわせた、
 当店独自の度数・レイアウト設定で、ご好評頂いておりました。(^_-)-☆


改良後継型[ Wellna シリーズ ]でも、当店ならではの独自の経験と技術で、
さらに使いやすく、慣れやすい眼鏡製作に努力して参ります。


★両面複合設計遠近両用レンズは、特別セール実施していることがあります。
 レンズを限定・指定して、さらにお求めやすくなっていることもございます。
 詳しくは当店HP(http://www.sankyomegane.com/)の催しをご覧下さい。



次のオススメは、性能順になりますが、価格的に両面複合までは躊躇するけど、
何年かに1度の眼鏡作りだし、できるだけ良いものをとお考えなら、


従来の両面非球面設計よりも見やすく、
両面複合設計に近い面をもつ【 両面シンクロ設計シリーズ 】がお勧めです。^-^



② 中近両用 メガネレンズ 編



◆ レンズラインナップのご説明





HOYAレンズは上記のように、遠近両用メガネと同様に設計でランク付けしています。

(1)両面複合設計(特許設計:インディビジュアルBOOM・BOOMシリーズ)

(2)両面シンクロ設計(HOYAの独自設計・ハイグレード品)

(3)新型設計の両面非球面・外または内面累進設計
(※現行モデル基本設計がベース品。スタンダードクラス品)

(4)旧型累進設計 (旧型外面 や 旧型両面非球面品。ファスト品)

※(1)のインディビジュアルBOOM設計の、[ MSi クリアーク]は、後継レンズ、
  [ 雅(みやび)ROOM ]がロールアウト後、販売終了予定です。

※Wellna Roomのカスタマイズ版、[ 望(のぞみ)ROOM ]が発売しました。

※単純性能は、Wellna<望(のぞみ)<雅(みやび)<極(きわみ)の順です。




【 おすすめの中近両用レンズ 】( 2023.06.11 時点 )



『眼の回旋運動が少しずつ減少している』遠近上級者から、回旋運動に不慣れ、上手く出来ない初心者まで、やはり使いやすいのは、〈両面複合設計〉です。(^^)/

過去のおすすめは、【IDクリアーク】の普及版、【FDクリアーク】でした。
 (https://www.vc.hoya.co.jp/products/room/fd_cliarc.html


【高屈折素材】でも製作可能で、回旋運動の苦手なお客様にも見やすいし、
【上下幅の少ないフレーム】にも対応可能なのが特徴で、


上位の〔 IDクリアーク〕と、ほぼ同設計で、コストパフォーマンスに優れ、
短い累進帯も選択可能、上下幅がある程度狭いフレームでも対応できました。


その改良後継版の Wellna Room -ウエルナ・ルーム- おすすめです。


※累進帯の長さが、20ミリと23.5ミリの2種類をご用意しております。
 デスク回りの見え方ややや遠方の距離の見え方の違いを、お確かめ下さい。


☆Wellna Room はとても良いレンズですが、ワンランク上の見え方希望者は、
 【 望(のぞみ)ルーム 】がおすすめです!( *´艸`)




2番目にお勧めは、シンクロ設計の中近両用レンズです。


製品名【シンクロ・ルーム】:https://www.vc.hoya.co.jp/products/progressive/synchro.html#room


シンクロ設計は、TACTのTFではできなかった、
累進帯20ミリタイプや1.67素材品も製作可能なり、選択の幅が広がりました。


※シンクロの中近両用レンズは、メーカーがテストレンズを作っていません。

 スタンダード中近設計と両面複合設計のテストレンズを体験して頂き、
 スタンダード設計で十分か、両面複合に近いほうが望ましいかご判断下さい。

執筆時現在ですが、当店では、個人的に両面複合の方がおすすめなので、


Wellna Roomの1.60素材品に限りますが、特別価格、36,570円(税込)にして、
シンクロRoomの31,250円と、価格差を約5,000円に抑えております。


それくらいオススメできるレンズです。
ぜひお近くの、遠近両用メガネなどの製作力の高い、専門店でご検討下さい。(*'ω'*)




③ 番外編-累進レンズではないのですが…



『使いやすく・慣れやすい事』が物を見る為の道具である眼鏡に必要です。
最近のレンズは皆、改良を重ねられて、歪みの緩和が進められてきました。


しかし、それでも個人差があり、万人に対して慣れやすいとはいえません。
ご本人の適応能力が高くても、以下の環境要因で慣れにくいことがあります。


その場合はお客様のご希望の累進レンズと別のタイプをオススメします。


「 慣れにくくする要因の例 」


・『ご使用中の眼鏡』と『測定結果のベストの眼鏡』の差が開きすぎている。
・『度数の左右さ』と『今までの眼鏡』との関係が良くない。
・『弱度加入度数のお客様』で『遠近両用の加入度数製作範囲』だと強すぎ等。


たくさん例は挙げられますが、『疲れ目系』『弱度の加入度数』の場合は、
眼精疲労軽減目的の『アシスト系レンズ』
等も選択肢としてオススメです。



④ 補足説明-レンズの性能をフルに活かす為に-



各種累進レンズは、昔に比べかなり進化して、性能が向上しています。
それにもかかわらず、ご不満をお持ちになる原因に以下のようなことがあります。


・ 測定した後の調整度数が不十分。
・ 製作度数がバッチリなのに、レイアウトが残念。
・ お客様の使い方にあったフィッティングが出来ていない。など、


・製作時にある問題が発生しており、レンズの性能が活かされず、
 足を引っ張っている分を性能でリカバー。
 ようやくの遠近両用とあまり変わらない状態という眼鏡。


という事態もお見受けしています。


『作り手がお客様にどれだけ寄り添った製作ができるか』で、
累進メガネの出来上がりは、大きく左右されます。


専門教育を受けた、もしくは独学で知識や経験を深めた眼鏡製作者による、
初期の【アイポイント設定】や【フィッティング】は大変重要です。


制作するときは、しっかりとポイントを抑えた眼鏡店(スタッフ)でお作り下さい。
※時が経つにつれて、熟練者の製作品が減っているようにとても感じています。


《製品の性能差や効果を感じるか否か≫には、個人差があります。
(性能の高いレンズを掛けても変わらないと感じる人もいます。)


 『レンズの性能・効果』とそれに『見合う価格のレンズ』かを、
 『最終的なご判断』をお客様に頂く事が一番大切なのです。


 ぜひ、ご購入前に『テストレンズ』で装用比較して、じっくりご検討下さい。


……お客様のご質問への回答編 (回答編の目次に戻るには、ココをクリック。)

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